ギターが好きだ。

好きなものは何ですか?

 

んー、頭を捻って捻って捻り出してやっと出る1つの答えがギターです。

 

「好きなものは何ですか?」この質問をコミュニケーションのジャブとして、かる〜く打ってくる輩って居るじゃないですか?あれどういうつもりなんですか?

また、ビックリするほどスラスラ好きな物を発言する超人な輩も居るでしょう?

それはそれでスゲェと思いますね。

まだ箸で掴んでるのを処理出来てないのに、次々そうめん流してくる様に

 

分からないんですけど、僕にとって「好き」って一過性の症状だと思うんですよね。

涼宮ハルヒが「好きなんて感情は一時の気の迷い、精神病の一種」的なことを言ってましたね。

まぁ、これは恋愛における「好き」の話だったと思うのですが、これにはその通りだ!!と強く共感したのを覚えています。

 

一貫して何かを好きで有り続けた物や事とかって本当にないんですよね。

ドラマにしても映画にしても音楽にしてもバラエティ番組にしてもそうです。

見てるその時は「スゲー面白い!俺コレ好きだわ〜!」ってなっても

見終われば徐々に熱が冷めていき、なかなか「よし!来週も絶対見よう!」とはならないのです。

う〜ん、エネルギーが無いのでしょうか?

 

「好き」とはLOVEにしてもLIKEにしてもLIVEなのです。

 

ただその中で例外というか、うーん唯一といいますか、それが3年前に出会ったギターです。

 

そもそも中学の頃なんかは、ギターなんてイキってる奴がやる楽器だ!格好をつける為のアイテムでしかない!

こんな根暗特有のレッテルを張って見ていたので、そもそもは大っ嫌いな楽器でした。

好きと嫌いは紙一重、表裏一体とはよく言ったものですね。

 

そんなギターとの出会いなんてものは本当にエピソードにならない様な事で

たまたま暇で、たまたまお金を持て余していた。それだけです。

 

別に僕は音楽が好きなわけでもないですし、楽器に憧れもありません。

暇だったんです、暇だから地元の小さなリサイクルショップに行ったんです、そこで適当にザッピングしてたら、アコギが12000円で売られてるのが目に入ったんです。財布にたまたま3万円入ってたんです。

暇つぶしに良いかと思って買った。それだけです。

 

家に帰ってみれば、チューニングのやり方もわからないし、ネットで基本のコードを検索して、真似して押さえて見るけど、指スゲー痛いし、Cメジャーコードなんて全然押さえられないしで、正直困ったなぁ...と思いながらもなんだか凄く楽しかったんです。

 

翌日もまた、Cメジャーコードに挑戦するもののどうしても無理で諦めて

お!コイツちょろそうやん!的な具合にAメジャーコードに挑んでみれば、意外と押さえられる!音が鳴る!楽しぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいい!!!!

よっしゃ!Aメジャー並にちょろそうなコードを根こそぎ弾いてったろ!てな具合に簡単そうなコードから挑戦していき、初めの1ヶ月くらいはAとEとDの3つのコードだけひたすら弾いてました。

簡単!という理由だけで選抜されたこの御三家、後に分かることですが

偶然にもAのブルースのスリーコードなのです!!!どおりでしっくりきてコレばかり弾いてても楽しかったわけですよ!

 

あとはちょっと変形させて、EマイナーとAとDとDsus4

さぁ難しくなってまいりましたよ!

Eマイナー!マイナーが出てきました!そして、Dsus4!!sus4!?

専 門 用 語 ! !

この時はこれがsus4コードなんて名前も知らず偶然発見したものだったんですが

まぁ〜これが簡単で簡単で

 

初めの数ヶ月はこの2パターンに適当にスンスンスーン♪なんて思いつきの歌詞を乗せて歌うってだけの遊びをしてましたね。

う〜ん!ブルースマン!!!

でもリズムはシャッフルじゃなく、どシンプルな4ビートストローク!!!だっせぇの

 

先程もちょっと言いましたが、僕はそもそも音楽が好きではなかったので

弾き語りたい曲なんてものも無く、ひたすらネットでコードを見て

「へぇ〜これがGかぁ、これがAm7かぁ〜」とかやりながら一個一個コードを鳴らして遊ぶってのをずっとやってましたね。もうね、それが楽しくて楽しくて。

 

そんな事をして遊んでいたある日。

僕はこの人を発見してしまいます。僕のギターヒーローとでも言いましょうか

大石昌良」というシンガーソングライターです。

ただただ、目からウロコでしたね。

ギターって右手はピックを持って上下にジャンジャジャーン♪ってな具合に上げ下げしてリズムを取ってれば良いもんだと思い込んでたんですが、彼の右手はそんな単純な動きをしていないのです。

初心者の僕には何をしているのかさっぱり解らないのですが、彼のギターからは複数の音が同時に鳴っている事だけは分かる!

 

なんなんだコレは!アコギってこんな事が出来るのか!?

 

この日の衝撃から僕は彼の奏法を身に着けたく、必死にギターの勉強を始めました。

アルペジオ奏法、スラップ奏法、スラム奏法、ジャズ的なコードのボイシングなど

そんな事をしてたら気づけば3年目を迎えようとしてました。

 

未だに彼には近づけません…

彼は「3ヶ月あれば僕のようになれる」なんて暴言をラジオ等で吐いてますが、まだまだ時間は掛かりそうです。

 

そんなこんなで多分僕は今ギターが好きなんだと思います。

楽しいですし、膝にギターを乗せてる時が一番リラックスできます。

 

うーん、でも毎日ギターを手に取るまではギター弾くの面倒くさいなぁ〜って思ってしまうし、好きなのかな?

やっぱり好きだ!と即答できるほど好きではないのかもしれない。